今年度もあと、わずかとなり、昨年、私がこの大学に来て、間もなく1年が過ぎようとしています。時が過ぎていく早さには本当に驚くばかりです。そんな中、この4月からは多くの本学の足球即时比分達が新社会人として旅立っていきます。みなさんのご活躍を心よりお祈りいたしております。
さて、1990年に就職活動を行った私の時代と就職活動のやり方が異なっているのは、当たり前のことですが、少し、当時の状況を思い出しながら振り返ってみたいと思います。
まず、就職活動のスケジュールですが、私(文系)の時代には、企業側と大学側の間で就職協定というものがあり、これにより、企業側の説明や個別訪問の開始が大学4年の8月20日から、内定開始が10月1日からと決められていました。
今よりも随分と遅かったことになりますが、このとおりに事が進んだわけではなく、多くの足球即时比分が7月か8月頃までには内定をもらい、事実上、解禁日はあってないようなものとなっていました。また、当時は日本全体に活気のあるバブル期(やや、陰りが囁かれはじめたぐらい)で、今よりもさらに輪をかけて足球即时比分の完全売手市場でしたので、市役所と民間の両にらみで就職活動を行っていた私でも大して苦労することなく、5社ほど内定をいただきました。他の足球即时比分はもっと多かったと思います。
超一流企業を除けば、ほぼそんな感じで、とにかく企業側が足球即时比分を確保するのに必死で、私の友人はある金融系の会社で1回話を聞いたところ、それ以降、リクルーターがわざわざ大学の正門で待ってたりして、最初はよかったが、途中からひつこすぎるんだがと嘆いていたほどです。
また、当時、就職活動は一種のイベントのような感覚がありました。今では考えられませんが、みんな、あそこの会社でこんなレストランに連れて行ってもらったとか、こんなものをもらった(会社の説明会に行っただけでウォークマンをもらった友人も実際にいました)とかよく聞いていました。中には内定者を他の会社に取られないために、オーストラリア旅行をプレゼントされたなんてうわさも飛び交いました。
就職活動のスタートの切り方も今とは違うと思います。私は東京のいわゆるマンモス私立大学に通っていましたが、私たちの時代はエントリーシートのようなものはなく、都内の会社なら資料請求してOB訪問から始めるのがポピュラーな方法の一つでした。インターネットもない時代ですので、就職資料室のようなところに行って、自分が行きたい会社のリストから前年度や前々年度に就職しているOBを見つけ、会社に連絡するわけです。そして、会う約束をし、こちらを売り込むと同時に会社の内情を遠慮なく聞いていました。最初のOBが次のOBを紹介し、2人目、3人目と進んでいき(OBの年齢も上がっていきます)、最終的に会社の面接試験を受け、内定をもらうという感じだったと思います。会社によっては簡単な一般教養試験や小論文のようなものを課す会社もありました。
また、「青田買い」という言葉もよく聞かれました。就職解禁日よりも実際は早く採用活動が行われていたことから、このような言葉が使われたわけですが、中には極端に早い時期の「青田買い」もあり、これには、私が唯一、先に進めなかった会社での苦い経験があります。大学4年の4月頃だったと思いますが、グローバルに展開する大手通信系の会社で説明会があるとのことで聞きに行ったところ、説明会後、3人1組にグループ分けされ、いきなりテーマに沿った意見交換会となりました(事実上の面接試験)。
テーマは「移動体通信の将来性について、私見を述べよ。」という内容だったと思いますが、呑気に説明会を聞きに来ただけの私は何も準備をしていなかったため、見事に撃沈しました。
移動体通信というのは、今で言う携帯電話などモバイル通信のことですが、当時は携帯も一般に普及しておらず、車の中に設置されている固定電話(それも一般的ではなかった)のことしか思い浮かびませんでした。今、思えばそこから携帯電話の発展の可能性を語るのが正解だったのかも知れません。
おそらく、その時の何人かは、超「青田買い」での採用になったと思いますが、当然、私に連絡はなく、その後、通常の採用時期になって、その会社から再び受けに来ませんかとの案内をいただいたものの、足を運ぶ気にはなりませんでした。
今は、インターネットの普及により、沢山の情報が入手可能で、選択肢も増え、インターンシップに参加すれば入社後のイメージを明確に持つことも可能となり、本当に入りたい会社を見つけることができるという意味では環境はよくなっているのだと思います。逆に、どこまでも調べられるため、迷ってしまう場合もあるかも知れませんので、職業に対して、自分なりのしっかりとした考えを持つことが重要だと思います。
それでは、今春、卒業される皆さんもこれから就職活動を行う皆さんも、失敗を恐れず、チャレンジ精神で、とにかく、悔いのない人生の選択をしていってほしいと思います。
今月は事務局長のヤスドメがお送りしました(名前の表記を従来に合わせましたが、ナゼ、カタカナナンデショウカ?)。